2013東大前期試験感想

評価は僕の主観です。まだ解答は見ておらず、自己採点もしていません。

・国語

回答プランは

漢→古→現

です。

初っ端からナンですが、国語の試験は試験場ではまあ解けた、という感想を持つものでありまして、解答を読んだ時に初めてどこが間違っていたのかがわかるものですから、感想を書くのが難しい科目なのです。

今回も自分では正答であろうというものを書いて提出しましたが、東大国語は誰がどう解いても大体40点くらいになるという言説は信じるに値すると思っています。

いつも漢文15分・古文15分・現代文40分くらいのペースで解くので30分近く余るのですが、やはりきっかり30分余って暇でした。

・数学

僕は数学については特に回答プランを設定しておらず、試験が始まったら全体をパラパラと見て解けそうなものから解くという戦略を取っています。

今回最初に全設問を確認した段階では易問揃いで完答が望める設問が多いな、という印象でしたが、いざ手を付けてみるとどれも中々手強い。2008年度の第6問のような見た目と難易度にギャップがある問題が多い気がしました。

例えば第3問です。単純な1/2コインを振って点数を与える問題で、推移図を描いて楽勝かと思いきや、実際に推移図を検討してみると扱わなければならない状態が非常に多く推移図で処理するのは困難です。また、いわゆるRandom Walkの要素を含んでいるので直接計算も同様に困難。僕は独自の場合分けを行う解法で回答しました。

せっかくなのでそれぞれの設問についても書きます。

第1問は漸化式の問題でした。が、第6項までしか扱っておらず、式自体も煩雑では無いので、直接全部の項を出して検討しました。条件(ⅱ)について少し間違えましたが、概ね問題無く回答出来ました。

第2問は関数の問題でした。定石通り第一次導関数を導出して検討すると第一次導関数を0とするxが無限個あるので一瞬面喰らいますが、実際にグラフを描いてみると最初の3個程度を検討すれば回答出来ることに気付きます。

第3問は先程書いた通りです。

第4問はベクトルの問題でした。初っ端から露骨に1:2:√3の直角三角形が出てきてうまく使ってやろうと意気込んでしまうところですが、(1)をよく読むと単に「3つの単位ベクトルの和が0になるときはどういう感じか」ということを聞いているだけですから、ベンツのエンブレムを描いて終わりです。(2)は3変数に対して余弦定理で出した3元連立2次方程式を解く解法を選択したのですが、式が複雑になり、解が出ませんでした。多分なにかベクトルや図形の形を利用して上手い解法を作れということだと思いますが、思い付かなかったので式を解こうとしたフリをして終わりました。

第5問は整数問題でした。(1)は不等式を解くだけかと思いきや、実際に解いていくと左の不等号と右の不等号でなにやら面倒な事態になっていきます。多分場合分けが必要になるんだと思うんですが、時間が無かったので、解ききれていません。(2)は多分今回で一番の難問だと思います。命題と誘導がどう繋がってくるのか未だに検討も付きません。

第6問は回転と積分の問題です。適当な空間座標を導入し、立体及び切断する平面の式を求めて議論する方針を考えはしたのですが、完璧に遂行するのは荷が重いと判断してほぼ白紙です。申し訳程度に問題文の内容を表す図だけ描いておきました。

最終的にはほぼ完答したのが1・2、半分取れたのが3・4・5、手を付けられなかったのが6という感じです。いかにも冷静に検討を重ねているような風で書きましたが、実は終始テンパり気味でしょうもないミスをしていることに回収する時に気付いたりと、どちらかというと散々な結果でした。

最初に易セットに見えたこともあってあまり解けなかったと落ち込んでいたのですが、各予備校の評価を見ると難化としているところが多いので、そんなに悲観することも無いのかなと思います。

・物理

理科の回答プランは物3→物1→物2→化3→化1→化2です。

第1問力学は単振動の問題でした。東大物理は最初は教科書レベルの設問から始まるというのは一年間師事した物理講師の口癖ですが、いつまで教科書レベルの設問なのかと思っていたら最後まででした。

第2問電磁気は帯電粒子の問題でした。誘導に乗って回答していくタイプの問題で、多分誘導に乗れたと思います。こういう問題は序盤でしょうもないミスをして後ろが総崩れになる事故が一番怖く、事故を起こしていないことを祈るのみです。

第3問波動は屈折の問題でした。確か去年度が波動だったので、「第3問は波動と熱力学が交互にくる」という統計的にあまり信用の出来ない言説によると今年は熱力学のはずなのですが、別にそんなものを信じて熱力学一本に絞って勉強してきているわけではないですから、大きな支障は無いのは受験生全員が同じだと思います。簡単なⅠの後はⅡで横波と縦波を同時に検討せよとか訳の分からないことを言い始めるんですね。ホイヘンスの原理に基づいた誘導に乗っていけば回答が出せるのですが、結構時間を使ってしまいました。ⅢはⅡが正解していることが前提になるのが怖いですし、配点が低そうな雰囲気だったので(1)だけ解きました。

全体的に簡単だったんですが、先程書いた通り物理は1問間違えて残りが総崩れになる負けパターンが存在しており、事故が起きていたらどうしようもないです。

・化学

化学は小問が多くて細かい感想を書くのが面倒臭いので大雑把に書きます。

第3問は標準的な難易度でしたが、アミノ酸について割りと突っ込んだことを聞いてきたのが意外でした。面食らって「等電点」が出てこなかったり、やや後悔が残ります。

第1問・第2問も多分標準レベルです。何気なく出題されていた「王水の作り方」って受験化学としてはかなりマイナーな知識だと思うんですが、どうなんでしょう。Kingを示す名前や、唯一金を溶かせる最強の酸という性能の厨二臭さは年頃の男子にはビンビン来るものが有りますから、男子は受験以外の場所で王水に親しんでいるようなイメージがあります。例えば、「トリコ」第45話を読んでいた受験生は難なく回答出来たでしょう。

・英語

回答プランは

1A→3(下読み)→4A→4B→3→2A→2B→5→1B

です。

1A 要約は5分で終わり、LS設問下読み後、4A・4Bまでスッと解けました。まだリスニングまで時間が余ったので2Aを終わらせ、2Bを途中まで書いたとこ ろでリスニング開始。リスニング終了後は例年に比べて自由度が高い2B英作文が泥沼になるのを回避するため、プランを変更して5→1Bを先に処理、残りの 回答時間で2Bを仕上げました。

全体的に易化していたと思います。1A・1B・4A・4B は単純に問題が易しく、2A・2B・5は標準程度でした。極めつけはリスニングの超易化です。去年度は人が話しているところに別の人が割り込んでくる、笑いながら話す人がいるなど絶望的に聞き取りにくい内容だったのですが、今年は標準よりも遥かに遅いスピードで、しかも文と文の間のポーズが長いため内容を 頭の中で整理しやすかったです。やや聞き取りづらい英語を話す人も数秒登場したものの、英語を習いたての中学生に話しているかのような白々しさすらある明 瞭な発音が目立ちました。

また、傾向が変わっている問題が多かったです。1Bでは長らく続 いてきた段落整除や不要文を指摘する問題が軒並み削除され、文章中の空欄に代入する適切な文章を選択する問題に変わっていました。4Aは元々去年度が単語 の書き取りになっていたりと内容が一定しない設問ではありますが、今年は単語並び替えで全3問。2A英作文は「写真に会話文を付けよ」というあまり例の無 い問題でしたが、今までも出題のある絵・写真を説明する問題の派生形というところでしょうか。

 

こんなにずらずら書いて落ちていたらアレですね。

では。